猫がいる町はいい町
2009年 02月 27日
「ご苦労様」
お嬢の抗真菌薬の塗布も終わって、のんびりとみんなにごはんを食べさせていたら
そう声を掛けられた。初めて見る人だ。
公園の近くに住んでるおばさまらしく、ここのネコさんも可愛くてよく見に来るそうだ。
いろいろ話をして、そのおばさまの家には16匹のネコさんがいることを聞く。
ネコとの出会いは人それぞれだけど、複数のネコさんと暮らしてる人というのは
少なからず苦労をしつつ保護に至っているのだなとシミジミ思った。
あなたも寒い中、毎日大変ね
やっぱりそう言われたので、いつものように説明をする。
私は神奈川在住なので、会社近くの都心のこの公園には出勤日である平日しか来れていないと。
この子達のごはんを私は平日しか保証できない、そう言って置けば
この公園に土日に通ったときがあったら、水だけでも気にしてもらえるかもしれないと、僅かばかりの期待をこめて伝える。
うんうんと、そのおばさまは私の説明を聞いてくれた。
このおばさまは、公園ネコさんに定期的にごはんを運んだりはしていないのだが
このあたり一帯に、家無きネコさんが増えた理由を知っていた。
今ではビルばかりのこの街は、元は下町だった。
それが地上げで一軒家がビルに変わっていった。
そのカネを手にした人たちは、新しいマンションに移ったが、その時にネコを手放した人がたくさんいたらしい。
手放した、いや、捨てていったのだ。
お嬢のとーちゃんとサビかーさんも、元は公園裏の家の飼い猫さんだった。
その家のおばあちゃんが可愛がっていたらしいが、おばあちゃんが亡くなって
息子はネコを外に出したきりで、ドアを開けることは二度と無かった。
それでも、家を離れられなかったとーちゃんとサビかーさんは
この公園でお嬢たちを産み、育て始めたが、お嬢がまだ仔猫の時は
住んでいた家のすぐ脇にいることが多かったそうだ。
家にはもう入れない。
とーちゃんとサビかーさんが、それを理解したのは、お嬢が離乳した頃なのかもしれない。
そんなネコさん達が、居場所を求めて辿り着いたのが
すぐ裏の公園しかなかったのは、目線を少し上げればわかる。
ビルとマンションの間には、雨をしのぐものはない。
公園の木や植え込みのほうが、どれだけ雨風を凌がせてくれるだろう。
それでもね。とおばさまは話し始める。
不幸なネコが集まれば、それを助ける人がいる。
でも、本当はネコに助けられてるのかもね。
ネコがつなぐ出会いもたくさんあって、それは人をやさしくする。
ネコがいる町は、いい町なのよね、きっと。
そうかもしれない。
私にやさしく労いの言葉を掛けてくれる人は、みんな同じようにこう言う。
それじゃ、「またね」
いつ公園にくるかも、名前も知らない間柄だけど
また会って、笑顔で言葉を交わしましょう。
奈良県で避妊去勢を怠った為に約70匹に猫を増やしてしまいました。
ボランティアの方が保護できるのは3月までです。
(保護時期に関しての詳細はこちら)
一時預かり様でもかまいません、ご協力いただける方はいらっしゃいませんでしょうか。
詳しくはバナーをクリックしてください。
どうぞどうぞ、宜しくお願いします。
お嬢の抗真菌薬の塗布も終わって、のんびりとみんなにごはんを食べさせていたら
そう声を掛けられた。初めて見る人だ。
公園の近くに住んでるおばさまらしく、ここのネコさんも可愛くてよく見に来るそうだ。
いろいろ話をして、そのおばさまの家には16匹のネコさんがいることを聞く。
ネコとの出会いは人それぞれだけど、複数のネコさんと暮らしてる人というのは
少なからず苦労をしつつ保護に至っているのだなとシミジミ思った。
あなたも寒い中、毎日大変ね
やっぱりそう言われたので、いつものように説明をする。
私は神奈川在住なので、会社近くの都心のこの公園には出勤日である平日しか来れていないと。
この子達のごはんを私は平日しか保証できない、そう言って置けば
この公園に土日に通ったときがあったら、水だけでも気にしてもらえるかもしれないと、僅かばかりの期待をこめて伝える。
うんうんと、そのおばさまは私の説明を聞いてくれた。
このおばさまは、公園ネコさんに定期的にごはんを運んだりはしていないのだが
このあたり一帯に、家無きネコさんが増えた理由を知っていた。
今ではビルばかりのこの街は、元は下町だった。
それが地上げで一軒家がビルに変わっていった。
そのカネを手にした人たちは、新しいマンションに移ったが、その時にネコを手放した人がたくさんいたらしい。
手放した、いや、捨てていったのだ。
お嬢のとーちゃんとサビかーさんも、元は公園裏の家の飼い猫さんだった。
その家のおばあちゃんが可愛がっていたらしいが、おばあちゃんが亡くなって
息子はネコを外に出したきりで、ドアを開けることは二度と無かった。
それでも、家を離れられなかったとーちゃんとサビかーさんは
この公園でお嬢たちを産み、育て始めたが、お嬢がまだ仔猫の時は
住んでいた家のすぐ脇にいることが多かったそうだ。
家にはもう入れない。
とーちゃんとサビかーさんが、それを理解したのは、お嬢が離乳した頃なのかもしれない。
そんなネコさん達が、居場所を求めて辿り着いたのが
すぐ裏の公園しかなかったのは、目線を少し上げればわかる。
ビルとマンションの間には、雨をしのぐものはない。
公園の木や植え込みのほうが、どれだけ雨風を凌がせてくれるだろう。
それでもね。とおばさまは話し始める。
不幸なネコが集まれば、それを助ける人がいる。
でも、本当はネコに助けられてるのかもね。
ネコがつなぐ出会いもたくさんあって、それは人をやさしくする。
ネコがいる町は、いい町なのよね、きっと。
そうかもしれない。
私にやさしく労いの言葉を掛けてくれる人は、みんな同じようにこう言う。
それじゃ、「またね」
いつ公園にくるかも、名前も知らない間柄だけど
また会って、笑顔で言葉を交わしましょう。
奈良県で避妊去勢を怠った為に約70匹に猫を増やしてしまいました。
ボランティアの方が保護できるのは3月までです。
(保護時期に関しての詳細はこちら)
一時預かり様でもかまいません、ご協力いただける方はいらっしゃいませんでしょうか。
詳しくはバナーをクリックしてください。
どうぞどうぞ、宜しくお願いします。
by lyon-sion
| 2009-02-27 00:29
| 公園ネコさん