人気ブログランキング | 話題のタグを見る

元・野良ちゃんで肢を無くしたリオンとFIPでも元気に頑張ってる局長の日々。


by lyon-sion
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

局長通院メモ20080205~ラクトフェリン

2/3(日曜)の定期通院予定日が積雪ですごいことになってたので
2/5(火曜)に会社を早退して連れていくことに。

なもので、検便は月曜の夜に採るつもりが
疲れてて忘れてしまった;;

体重は3.55kgで増減なし。
前回の通院後すぐにエリスロマイシンの投薬中止をして
その後の様子を報告。

変わったところは全くなかった。
いつもと違うネコ缶をあげてしまったことで水様便になってしまったことがあったけど、それ以外は変化はないように見えた。

免疫調整作用を期待して投与していたエリスロマイシンをやめて
この先がどうなっていくかはわからないけど、とりあえずは現状維持が出来ているのはよかった。

とにかくしなければならないのは、現状維持。
これを継続していくには、どうすればいいのかを話した。


局長のFcoV抗体価は、最高値である102,400倍ということを考えると
本当に、今の元気な様子は、免疫がギリギリのところでバランスを保っているということだ。

これを崩さないために、エリスロマイシンを長期投与してきた。
だけど、キャンピロバクター等の螺旋菌は抑制できたし、怖いのが耐性菌が出来てしまうこと、そして、せっかく細胞バランスがいいのに、今度はエリスロマイシンで必要な良い菌まで抑制しないとも限らない。

要は抗生剤なのだから、目的を果たしたのなら中止すべきというのが獣医師の見解だった。

だから余程の悪化が見込まれない限り、エリスロマイシンを含む投薬を再開することは考えていないという。

では、エクセラーゼ(消化酵素剤)だけでこのまま経過観察でいいかといえば、それには不安が残る。
今の免疫バランスを維持するには、抗炎症・免疫活性を期待してサプリとして使っているフラックスオイルとD-フラクションだけでは心もとない。

免疫活性・向上も必要だけれど、今即座に局長に必要なのは免疫調節なのだから、効能は異なる。

そこで、フラックスオイルなどと同じサプリメントで、免疫調節ができるものを食餌に添加してみてはどうかという提案があった。
ラクトフェリンと免疫グロブリンが含まれた「ラクトパワー」という栄養補助食品。

これには免疫調節作用があるので、試してみてもいいかもしれないという。
食品ではあるので、局長の腸が一時的に拒絶反応してしまうかもしれないけれど
もし、それが出ないようであれば、多少の効果は期待できるかも知れないとのことだった。

2つのチャック袋に1週間分の粉末と錠剤をサンプルとしてもらい帰宅した。

最初はk/d缶に混ぜてあげたら食べてくれたけれど、翌日からは拒否。
獣医師からも、混ぜて食べなければ、いつものように空カプセルに入れて飲ませて、健康状態や排泄状態を観察してみたらということだったので、そうすることにした。




ラクトフェリンについて、ここからは私が調べた範囲での話になる。
(ラクトパワー・パンフレット記載情報も含む)

商品としての「ラクトパワー」は、
 ・ラクトフェリン
 ・ラクトパーオキシダーゼ
 ・免疫グロブリン
を含む牛の初乳濃縮物だ。

それぞれの効能は、次のとおり。

【ラクトフェリン】
鉄分と結合する糖たんぱく質で、鉄を必要とする細菌から鉄を奪うことで細菌自体を抑制する効果がある。
そして、それに含まれる糖は、腸内細菌の養分となって、腸内環境が改善される。

【ラクトパーオキシダーゼ】
酵素の一部で、ウィルスや細菌と結合して、その免疫細胞への侵入を抑制する。
3年前に、HIV(ヒト・エイズ)での遺伝子発現抑制効果が実証されたことでも知られている。

【免疫グロブリン】
抗体のことで、体内の免疫システムの中でも、直接「抗原(病原体)」と戦うB細胞から産生されるもの。
文献などを読むと、よく「IgG / IgM / IgA / IgE/ IgD」などの名称を見かけるが、それのことを指している。
(IgG とは、Immuno globulin Gの略語)
蛋白分画を出したことのある人なら、よく知っていると思う。
グロブリンが抗原に結合して、いろいろな方法(マクロファージに食べさせるなど)で排除させようとする機能を持っている。

これらの物質が感染防御や、免疫調節、炎症抑制などの効果を発揮するそうだ。

こう言われれば、なんだか効きそうな気がする。
だけど、調べればそうでもないというか、やはり健康食品であるということがよくわかるし、気になることと、最大の難点があることを知った。


この免疫グロブリンは牛の初乳から得られる。
これに含まれているグロブリンは、あくまで牛のものであってほかのニンゲンを含む動物のものではない。
ということは、異種とみなされてしまい抗体ができアレルギーという形で発現することもある。
だから、牛乳アレルギーや乳糖に耐性のないものには効果が期待できないこともある。

ネコは、乳糖に耐性がない場合が多い(分解酵素が少ない)ので下痢を酷くさせたりしそうな気もしなくもない。

では、耐性ができればいいということになるのだけど、ニンゲンでは毎日少量を飲むことによって、耐性ができ、お腹がゴロゴロしなくなっていくこともあるそうだけれど、先天的に耐性がない場合が多いネコで、そこまでしたとしても効果が得られるものではないのではないだろうか。

それから、ラクトフェリンは胃酸に含まれる成分で死滅してしまう。
だから、胃酸の分泌が少ない時(*)に摂取させないと小腸まで届かないことになる。
でも、ラクトパワーの粉末タイプの投与方法には食餌に混ぜると書いてあるので、腸で溶ける物質でコーティングされているか、胃酸産生抑制剤が入っていなければならない。
*水に溶かした状態で摂取したほうが比較的分解されない。

が、そんな記述はどこにもない。
ニンゲンでの文献しかなかったけれど、食物と一緒に摂取することで
分解を免れていくこともあるから、腸が短ければ到達できる可能性はあるけれど
その数はとても少なくなってしまう。

・・・となると、体に拒絶反応が起きなければ
マメに出来れば空腹時に、水で溶かしたものをせっせと飲ませる必要があるということになるのだけど・・・

0号カプセルは結構大きい。
ニンゲンだってあのサイズを飲むのは厳しいと思う。
病院でもらってくる薬のカプセルサイズは2号サイズだけど、それの1.5倍はあると思う。

ラクトパワーの一日の必要量は、体重5kg以下で1g以下。
1gというととても少なく感じるけれど、0号カプセルは0.4gしか入らない。
局長の場合は、2個は飲ませないといけないことになるのだけど、これに水溶液にするために水を添加する容量など残ってはいない。
カプセル3個になってしまう。

ネコさんに投薬している人なら頷いてもらえるかもしれないが
ネコに錠剤やカプセルを投薬するというのは、喉のところまでカプセルを持っていき、口を閉じるとごくんと飲んでくれる。
そのあと、水は飲まないでも大丈夫らしく飲んでくれない。

大丈夫とは分っていても、飲ませてる私のほうが喉がつっかえる気がするので
カプセルはいつも水で濡らして滑りを良くして喉まで持っていく。
そしたら、なおさら水は飲んでくれないよな。


今のところ、局長の体に拒絶反応はない。
が、目に見える効果もわからない。
右目の瞬膜はいつも出ているけれど、左目まで少し出てきた気がする。
ただ、健康食品は続けてなんぼのものであるので
もらった量は飲ませ切ってしまおうと思っている。
その時点でどうするかは、獣医師判断になるのかな。

だめならD-フラクション投与での免疫向上に戻るだけなんだけど
ラクトフェリンの免疫調節効果というのはやっぱり捨てがたい。
さて、どうなるのだろう。
by lyon-sion | 2008-02-11 04:38 | 局長通院メモ(現在:N病院)