元・野良ちゃんで肢を無くしたリオンとFIPでも元気に頑張ってる局長の日々。


by lyon-sion
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カテゴリ:リオンとの出会い~お迎え迄( 17 )

「リオンとの出会いからお迎えまで」

随分遅筆ではありましたが、リオンと私の出会いからお迎えまでの一部始終を書き終えました。
ずっと読んでくださったみなさまには、ココロから感謝しています。

この前やっと三種混合のワクチンの1回目を打ち、今週末に2回目、そして
その2週間後に避妊手術を受ける予定です。

室内ネコさんだから避妊を急ぐ理由はないはずなのですが
子宮疾患の予防と、もしかしたらまた出会う野良ちゃんを迎えるためにも
リオンの体調が整っていれば、手術を受けることにしました。

普段の生活にも変化が出てきました。
まだまだ、警戒している部分は多く、部屋の隅っこでじっとしているのですが
それならばと、そこにホットマットを敷いたら、すっかりくつろいでいます。

1日2回のごはんも、朝と私が帰宅してすぐ
その隅っこから出てきて、「ごはん」と呼ぶようになりました。

この前も、いつまでも寝ない私に業を煮やして
いつもなら私達が就寝した後にトイレで排泄するのに
目の前でしていました。

少しずつ、少しずつ、
今の生活を嫌々ながらも受け入れてくれているのかもしれません。



私がリオンを見つけたのは、かくんかくんと変な動きで走っているのを見つけたから。
そこには、不憫に思う気持ちがあって、同情から始まったものでした。

でも、毎日ごはんを運び、それを食べている様子を見ていくうち
何よりも懸命に「生きていく」ということを全身で表しているのを感じました。
そこまでさせるものはなんなのだろうと、毎日リオンに会いながら思いました。

別に強くなりたくて生きているわけじゃありませんでした。
そうしないと生きていけないから、野良ちゃんは必死に強くなろうとしているのでした。

いつも無防備な姿でいたい。
でも、世の中がそうさせてはくれません。

動物の世界は厳しいから、というのは野良ちゃんたちには当てはまらないのです。
なぜかというと、ネコは1000年以上も前から、ニンゲンとともに暮らしてきたからです。

ですから今の不遇は、ニンゲンが作り出してきたことになります。

でも、ネコたちは必死に耐えて身を潜め暮らしています。

だけど、それでもなお、ニンゲンは動物達を追い詰めます。

風の当たらない場所をやっと見つけても追い払い
お腹がすいてフラフラだから、ごみ収集所で食べ物を探しても追い払われる。

ただ風が冷たいからそこにいるだけなのに
だって、ニンゲンが食べ物を捨てるから、食べにいっただけなのに。

もし、ネコたちが私達と同じ言葉というものを持っていたのなら
こう言うかもしれません。

捨てたのは誰?
それだけじゃ足りないの?
なんで追い払うの?
そんなに悪いことしたの?
そこにいるだけなのに。
寒いだけなのに。
お腹が空いてるからなのに。





リオンは未だに、私達が近寄ろうとすると
精一杯威嚇します。

こちらとしては、全く怖くはありませんが
それしか、自分を守る術を持っていないのだから
そっとすることにしています。

初めの頃はこの威嚇だけでニンゲンから自身を守ってきたことを
とても不憫に思いました。

そんな生活を数ヶ月もリオンはしてきたのだから
そうしない生活になるまで、同じ位の月日が必要だと思っています。

子ネコだったら・・・少しだけそう思ったことがありました。
子ネコなら、新しい生活にもすんなり入ってこれたかもしれません。

だけれど、リオンは肢を無くしてもなんとか1歳近くまでヒトリで生きてきました。
そこまで成長すれば、世の中の目は、成体のネコならこれからも生きていける、
そう思われてしまうことも多いのだと思います。

でも、そんなこと、ないんですよ。
やっぱり大人のネコだって、守ってくれる場所や存在が欲しいんです。
でも、誰もそうさせてくれないから
強くなれるように生きていくしかないんです。


もし、これを読んでくださっている方がいて
いつかネコと暮らしてみたいと思っていただけるなら
自分の周りで、住宅の隅で体を丸めて淋しく暗い目をしている子を
抱きしめてあげてはもらえないでしょうか。

体が汚れていたって、シャンプーを1回すればぴかぴかになります。
予防接種をして、鈴つきのリボンをしたら、昨日まで野良ちゃんだったなんて
誰も思ったりはしないでしょう。

暗い目をしていたとしても、毎日声をかけ、お世話すれば
笑ってくれるようになります。
一生懸命、あなたを目で追って、自分にとって「あなた」は
どんな存在なのか、確かめようとします。

そして、信頼を得られたのなら
お互いが幸せな関係を築けると思うのです。

だから。
出来たら。
強くがんばって生きている大人のネコでも、
もし、つらそうな顔をしていたら、手を差し伸べてあげてはもらえませんか?
ごはんや暖かい寝床の保証だけでもかまいません。

命を長らえる手助けをしてあげてはもらえませんか?

そうするには、弊害も起きたりするかもしれません。
でも、その弊害の相手は、私達と同じニンゲンです。
ニンゲン同士、言葉と言うコミュニケーションの手段があります。
ネコの気持ちを聞き出すより、はるかに楽なことだと思いませんか?

それでも解決しなかったら、地域NPOさんに相談してもいいし
野良ちゃんを診察している獣医さんを探してもいいと思います。
きっと、親身になって一緒に考えてくださると思います。


「このネコちゃんと暮らしてみよう」


もしそう思ってもらうことが出来たなら
もっとHappyな出来事がたくさん待っているとも思うのですが・・・

いや、「それ」は、保証できますよ♪
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by lyon-sion | 2007-02-15 22:38 | リオンとの出会い~お迎え迄

寄り添う白い色

話は少し戻るけれど、リオンの捕獲を失敗した日
茶トラの子猫を相方が見つけた。

リオンと黒ちゃんはいっしょに行動しているらしい。

それまでは知っていたけれど
同じテリトリーに、もういっぴき、しかも子猫がいるとは思わなかった。

私が持っていくごはんは食べていないようだということしか分らなかったけれど
リオンよりはるかに小さいその茶トラの子猫を放置は出来ない、と
なんとなく考えたりしていた。

たぶん、その子は捕獲器では捕まえられないから
もうごはんでつって素手で捕まえるしかないのかもと
いつもより多目のごはんを持っていくようになった。



リオンがいたよ、むこうに。

スーパーの周りを見回っていた相方がいう。
だけど、相方の指す方向で、私がリオンを見かけたことはなかった。
新たな寝床なのか?と思っていた翌日、
リオンを見守ってくれていた近所の人にその答えを聞くことが出来た。

もういっぴき、白い猫がいる。

最初はリオンかと思ったらしいが、4肢揃っている猫だったから
リオンではないと言っていた。


そして、また週末、相方と揃ってリオンを捕まえるべく
深夜のスーパー裏にきた。

私はごはんを持って待機、相方はいつものように周囲の見回り。

この夜はラッキーなことに、カリカリの音を聞いてリオンが現れごはんをそのまま食べてくれた。

そこへ相方が戻ってきて、リオンを見ながらこう言う。
「茶トラの子猫、白い猫と一緒にいたよ」

それを聞いて、私の茶トラの子猫への考えは白紙になった。

子猫は白いお母さん猫と一緒にいたのだった。


そうなれば、もう、寒さとか食餌とかの前に
親子を引き剥がすということは出来ないし、必要ないことになる。

いや、お母さん猫はお腹が空いているかも知れない。
だけど、子猫と一緒なのに、安易にニンゲンが近寄ることなんて出来るはずもなかった。


後日、黒ちゃんにはごはんをくれる人がいるということを
近所の人に教えてもらったとき、その不安な気持ちも晴れることになった。

その親子のいる場所は、ごはんをくれる家のあたり。
おそらく、ちゃんとごはんをもらえているのだと思うと。

だったら、もう私の出る幕なぞどこにもなかった。

捕まえてワクチンでも・・・と思われるかもしれないが
リオンですら精一杯の私が、無計画に捕獲して病院へ連れていくことも
出来るわけも無かった。


リオンを捕獲した翌日、動物病院の待合室にいると
野良ちゃんを捕まえたNPOの方が入ってきた。
この病院は、積極的に地域猫さんの病気予防と避妊手術を
NPOさんとともに行っていた。

たぶん、ワクチンを打ち、避妊・虚勢手術を受けるのだろう。
そして、手術が終わったその子は
耳に手術済みのVカットがされるのだと思う。


子猫。

そう聞いたとき、ちょっとだけあの小さくてふわふわでやんちゃな様子を思い浮かべ
抱っこしてみたいな、なんて思っていた。

それに子猫なら、必要以上にリオンや成猫の黒ちゃんを警戒しなかっただろうし
甘えながら育ってくれるかもしれないとも、少しだけ思った。

でも、やっぱりどんなおいしいごはんより
どんな柔らかい毛布より、お母さん、がいいよな。

いつか、お母さんのもとからひとり立ちする日もくるのだろうが
それまで、精一杯甘えて暮らしてほしい。

ちょっとだけ、さびしくなったけれど
私なんかといるより、今はそれが一番。

たぶん、それが一番。
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by lyon-sion | 2007-01-27 03:12 | リオンとの出会い~お迎え迄
リオンは室内ネコさんになるのだから、焦ってワクチンを打たなくてもいいですよと言われる。

血液検査で採血するので、リオンは目いっぱいかもしれないと思い
レボリューションだけ差してもらって診察を終わった。

そして、黒ちゃんの処遇をどうするのか、先生に再び聞かれる。

今日初めて、ネコちゃんを育て始めた私は
正直、選択肢はなくなっていた。

ネコを良く知っている人が、この子は外のほうが合っているということに
なんの反対も反論も持つことが出来なかった。

か弱くやせ細った子ならまだしも、
5kgで健康と思われる体を持っている子を
嫌がろうがなんだろうが連れて帰る確固とした理由を言うことが出来なかった。

外は寒いだろう。
凍える日もあるだろう。
だけど、おそらくこの子は何度も冬を乗り越えているだけの年齢を重ねている。

そして、定期的に食餌を摂っていることが容易に推測できる・・・・・


ネットで野良ちゃんたちを保護している方達が
里親さんに提示する条件に、完全室内飼育というのがある。
そして、ワクチンを打ち、去勢、避妊を施す・・・・

だけど、この先生は、私に全く反対のことを言う。

どっちが幸せななのか。

その答えが見つからない。

考えます、と言って、リオンと同じようにレボリューションを差してもらい
動物病院を後にした。


どっちつかずで車に乗ってから、同行してくれた弟がこう言う。

「無理なんじゃねえの?獣医がああ言ってるのを無理やり飼うの?」

まさにその通りなんだよな、そう答えると
リオンはともかく、黒ちゃんは戻してやったらと返してきた。



「黒ちゃん」

ここでは、黒いネコだからそう書いてきたけれど
本当は名前を付けていた。

最初は「黒ちゃん」と呼んでいた。

でも、キャリーに入って、獰猛とも思える姿を見て
相方が笑いながらこう言った。

「ボスネコだな」

確かにたぬきのようなもふもふのしっぽ、大きい体、野太い声、
何をとってもか細い、か弱い所など見当たらない。
そして、綺麗で大きくて力強く鋭い眼差しの、潤んだ漆黒の瞳を持っていた。

「どう見たってボスだな。黒いボスネコ。クボちゃんだな」


リオンという名は、悩みながらつけた。
それなのに、黒ちゃんにそんな安易な名前を付けていいのかと
最初は否定的に思ったけれど
見れば見るほど、元気で力強い黒ちゃんと接していると
リオンに持った不憫な思いが消えていった。
近所の元気なガキんちょを見てるような気分になる。

だから、人が聞いたら「は?」と言ってしまうような
コミカルに思える名前でも良いんじゃないのかなんて思い始めていた。


キャリーに入っているクボちゃんに声をかけた。
お外、戻るか?

相変わらず、クボちゃんは、私に威嚇を続けていた。
力強い瞳のままで、凝視してくる様子を見てまた声をかけた。

これからもお外だけど、いいのか?
がんばっていけるか?

もちろん、通じてるわけがない。
だけど、全身で帰りたいと言っている様子を見て決めた。


リオンがいたスーパーの裏手に、クボちゃんの入っているキャリーを持ってくる。
そこには、日中に来られない私のために、
いつもリオンの様子を見て教えてくれた人がいた。

ダンボールの看板を、その人も見ていたので
あれから姿を現さなかった私とリオンを心配してくれていた。

動物病院での経緯を話し、お外に戻すことを伝えると
「大丈夫だと思いますよ」と即答してくる。

あの角の家が、と、マンションの隣の白い家を指差し
ネコちゃんを外飼いしている家だと教えてくれた。
その家では、野良ちゃんにもごはんをあげているらしいという。

それに、、、と、うちの倉庫に寝ていたのも見たから
寒かったら、藁の敷いてあるあったかいところで寝ると思いますよと言ってくれた。

その方の家は、犬を3匹育てていて、ネコちゃんを育てることは出来ないけれど
ネコが庭に入ってきても、なんでもないと言っていた。


リオンと会って間もない頃、フェンス脇でごそごそとごはんを準備している
不審極まりない私に声をかけてきたのが、この方のお母様だった。

野良ちゃんは、排泄でご近所に迷惑をかけるかもしれないという
固定観念の塊だった私は、お母様が「何してるの?えさやってるの?」
と声をかけてきたとき、
戦々恐々と事情を説明しながら排泄での始末もしますからという私に、
「フン?フンしたって土の上でしょ?」と笑った人だった。

それから、毎日現れる私に、頑張るねえと声をかけてくれるようになり
娘さんまでも、話をしてくれるようになった。

近くでお店を開いているので、店番をしながら
肢のない白いネコをよく見ていたと、最初に話してくれ
引き取りたいという私に、じゃあ、日中の様子を見ておきますよと
申し出てくれた人だった。

その方も大丈夫と言ってくれるなら
本当に大丈夫なのかもしれない。

捕まえてはみたけれど、大きな成ネコをきっと面倒が見切れないと
病院の先生に判断されたのかもしれない。
事実、そうなのかもと、私自身も思わないこともなかった。
だけど、お世話していけばなんとかなる・・・そう思っていたけれど
ネコを育てた経験がゼロの私では、クボちゃんのほうがもてあますのかもしれない。

スーパーの東側にさえ出なければ、反対側は袋小路になっているので
車も通らない、だから、事故に遭うことも余程でない限りないはず。

それに食餌の面倒と、こうして見守ってくれる人がいる。

当面は、引越しもあるから手一杯の状態の私よりも
ここにいたほうがいいのかもしれない。


弟と二人がかりで、診察の時のまま洗濯ネットに入ってもらっていた
クボちゃんをキャリーから出した。
せーの!の掛け声で、洗濯ネットのファスナーを開ける。

暴れながら、ヨロケながらクボちゃんは飛び出した。
その後姿は、太い肢で、コンクリートの地面を力強く蹴って走っていた。

リオンには永遠にないその姿を、私は思いがけず
羨望の眼差しで見送った。


大丈夫、あんたなら大丈夫。
外の風がどんなにつらくても、頑張っていけるよな。

あんたたち、2匹を迎えるつもりで、この辺に家を探したけど
見つけられなかった。

だから、ここを離れるから、私はごはんを持ってきてやれないけど
ちゃんとあの白い家にもらいにいけるよな?

これからも、頑張ってお外で生きていくんだ。
何があっても負けるなよ。

でも、きっとあんたなら大丈夫。
なんの根拠もないけれど、私はそう信じてる。

だけど、つらかったら、負けそうになったら
この近所の人たちに、弱い顔、見せるんだよ?

そうしたっていいんだ。
それは、あんたの「負け」なんかじゃないんだ。
ニンゲンがあんたたちの居場所を、必要以上に奪ったから。

そして、約束してほしい。
私がリオンと一緒に、いつかこの町に戻ってくるまで
元気でいてくれ。

そして、頑張るのが疲れたら、うちにおいで。
ちゃんと1匹分はあけておくから。

たまにシャンプーして嫌な事もあるけれど
それ以外は嫌な事しないから。

その後は、私があんたのために頑張るから。
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by lyon-sion | 2007-01-21 06:02 | リオンとの出会い~お迎え迄

病院へ

1夜明けて、翌日の引越しの準備をしつつだったが
キャリーに入っているリオンと黒ちゃんをまずは動物病院へ連れて行かなければいけない。

探してあったペットホテル付きの動物病院は
今すぐ予約したって、今日診察してもらえるものでもないから止め
ほかの病院を探すことにした。

うちのカメさんたちの爪きりで
近場の病院に行ったことはあるけれど
果たして診察もちゃんとやってくれるかは定かじゃない。

爬虫類ということで、いい顔されなかったこともあるし
所詮自由診療だから、仕方ないと割り切ってきた。

いつものように近所の動物病院をネットで調べてみたけれど
HPを持ってるのは、そのペットホテルつきの所だけだったから
口コミでいろいろ探すことにした。

そして、リオンを見つけた場所から、歩いて10分のところの
犬猫専門病院の評判がいいことを知る。

だけど、引っ越すからおそらく最初で最後の診察になるかもしれない。

1回だけっていうのは、儲からないから
そっけない動物病院を2件を見てきたので、少し躊躇した。

無くなっている肢をどう診察されるんだろうか。
傷口の縫合とかあるのかもしれない。

でも、ネコちゃんについては知識ゼロに等しい。
だからもう判断は無理と思って
地元の地域ネコNPOの代表の方に電話をして
どこがいいか教えてもらうことにした。

電話に出てくださった代表の方は、事情を根気よく聞いてくださり
ここであれば、という病院を教えてくれた。
そこは、さっき私が口コミで見つけた病院だった。

お礼を言う私を、何度も励ましてくださり
何かあったらいつでも相談してくださいとの言葉を頂いた。

思わず口から、「はい、数年後に、またこの土地に戻ってきますからそのときはお願いします!」と出掛ったけれど、明日はとりあえず旅立ちの日だから留める事にした。

いちばんつらかった時に、なんでここに電話できなかったのだろうと
今更ながら後悔したけれど
本音は、リオンを捕まえることを手伝ってもらったとしても
私はリオンと一緒に引越しをし、この土地を去る。
だから、この方達に恩返しができない、だから、頼っちゃいけない、そう思っていた。

たった2駅離れるだけだけれど、日々の遠距離通勤と
動物達のお世話でくたくたな私に何ができるのか、そう考えると
やっぱり体力的に無理としか思えなかった。

でも。
何も一緒に野良ちゃんを捕獲して、動物病院へ連れて行くボランティアばかりが手伝いでもない。
やれることなんていっぱいあるはずだ。

だからまずひとりで、野良ちゃんと向かい合うことになっても
ぎりぎりまで抱え込まないで相談することも、ネコちゃんにとっていいことだと
思い直すことが出来たと思う。



それからすぐに病院変へ電話し、洗濯ネットに入れてつれてこいという
指示の元、2匹それぞれを入れ病院へと急いだ。


硬直しているリオンから診察台へと上ることになった。

診察をしながら、今までの経緯と無くした肢の処置をお願いする。

まず口腔内を見て、年齢を想定してもらう。

私はリオンは成ネコさんだと思っていたのだが
生後半年くらいで1歳にはなっていないらしい。
性別は女の子。体重は2.5kg。

ということは、初夏あたりからスーパーの裏で見かけるようになったという
近所の方の話と合わせると、やっぱり子猫で捨てられたのかもしれない。

そして。
リオンは看護師さんに抱えられて、ナナメ後ろからしか見えない状況だったのだけれど、先生は、肢を見てひとことこう言った。

「肢、治っていますね」

え、だって、夕べも血が出てましたよ?と説明する私にこう続けた。

「これは手術のあとですね。どういう経緯かわからないけれど、手術をしてからお外へ出されたのかもしれないですね」と。

おそらく事故か虐待でだめになった肢を
誰かが病院へ連れて行き、治療した後で外へ出した・・・・・


私はどうとればいいのだろう。

とりあえず左肢が壊死するような事態になった。
見かねた飼主か親切な人が動物病院へ連れて行き手術した。
だけど、飼えないから外へ出した。

飼主がそうしたのなら、あなたは最低だ。
外で生きていくって言うことは、人間が一番の脅威であるはずだ。
それから身を守る術を失った状態でなぜ捨てた?

親切な人がそうしたのなら、なぜそこまでして飼主さんを見つけてやってくれないのだろう?
ほかにも不遇なネコちゃんはいっぱいいるけれど
片肢でどうやって生きて行けと言うのか。
いや、壊死したまま放置されていたら、間違いなくリオンは死んでいた。
だから、そうしてくれただけでも感謝すべきことなのか。


だけど。
リオンと暮らして、いつか気持ちが通じる日もくるかもしれない、
だけど、リオンはどんな目にあって、どんな風に生きてきたか
永遠に教えてもらうことなんて出来ないのだから
今、目の前にとりあえず元気な姿でいることに
私自身が満足すればいいのかもしれない。


血液検査をして、健康状態とウィルスチェックをし
今度は黒ちゃんの番になった。

診察台でも暴れる。
洗濯ネットの口をぎゅっとつかみながら、診察をしてもらう。
体重は5kg。大きいはずだった。

黒ちゃんは男の子。
でも暴れて口の中をチェックさせてくれないから年齢はわからないけれど
一通り触診し、また先生はこういう。

「この子は健康ですね、食餌もリオンちゃんと違ってちゃんと摂っているようです。
毛並みも良いし、
鼻水が少し出ているから、風邪気味ではあるけれど、大きな病気はしてないです。
この子はもしかしたら、お外で生きていくほうがあってるかもしれない。
ネコちゃんを飼うのは初めてだそうですが、それでも引き取りますか?」

聞けば、先生の所にはNPOさんが連れてくる野良ちゃんがたくさんいて
避妊手術をしてリリースされるのだという。
さっき待合室にいたときにも、1匹の野良ちゃんが連れてこられていた。

リオンと一緒に行動している、それが黒ちゃんを連れてきた一番の理由だった。
だけれど、この子はお外で生きていく力がある。
食べているということは、近くにエサやりさんがいるのかもしれない、
何より、外で生きていける子の自由を奪うことにもなってしまうのか。


何百・何千と野良ちゃんを見てきた先生がそう言う。
そこに私の甘い考えが入るのは、黒ちゃんにとってどうなのだろう。
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by lyon-sion | 2007-01-15 00:50 | リオンとの出会い~お迎え迄
肢が白い。

ということは、あの靴下を履いた黒い猫ちゃんだ。

実は、捕獲準備のときに業者さんに聞かれていた。

「ほかの猫が入っちゃったら、どうしますか?」

ほかの猫とは、まさに白い靴下を履いた黒猫ちゃんと
相方が以前に見つけた茶トラの子猫のことだ。

私がごはんをあげに行ってる時に、現れたことがあるのはこの2匹だけ。
だから、間違って捕獲器に入るとしたら、この2匹しかいないはず。

リオンと一緒に行動しているらしいのだから
たぶん、病気であろうがなんだろうが、同じかもしれない。

それに多頭飼いというものは、出来れば初めからそうなってしまったほうが
後々、私自身が楽になる。
途中で増えると、やっぱり後からきた子のほうへ
どうしても手をかけてやってしまう。


カメさんでの経験しかないけれど、それで大きいほうのカメさんのむんばは
どれだけさびしい思いをしただろう。
いつもごはんを口に入れてくれるのに、最近、ままむんばは小さい子に手がかかって
自分はひとりで食べなきゃいけない。

小さいモグをお世話してる間は、もちろんそんなことは微塵も感じなかったけれど
モグの世話が終わって、食べ終えたむんばの口をティッシュで拭いたとき
鼻を鳴らしながら、私の膝に頭を突っ込んでべったりくっついて
甘えて来たのが忘れられなかった。
それからは、それぞれのカメさんを1日1回は必ず抱き上げ、
私の鼻とカメさんの鼻をこすりつけ、目を見ながら名前を呼び、声をかけることにしている。
今では、むんばもモグも大きくなって持ち上げるだけでも大変だけれど
必ずやっている。
病院へキャリーを抱えて連れて行った翌日に、腕がひどい筋肉痛になった時は
持ち上げてやれなかったから、私がカメさんの目線で這って
甲羅をさすりながらやっている。
寿命の長いカメさんのこと、おそらく私が先に死ぬだろうが
死ぬまでこれだけはやり続ける気でいる。



カメさんでさえそうなのだから
猫ちゃんではもっとなのだろう。

だったら、最初から2匹まとめて同じお世話をしてやったほうが
私としては、精神的にラクだと思った。

それに。
今度の住まいの契約書には、育てる猫の数が記載されることになる。
いくら猫OKとは言っても、所詮賃貸住宅だ。
猫がOkならいいでしょ?とばかりに、
あとからあとから猫を連れ込んでしまう人も以前にはいたそうで
飼育する猫の数を、最初から申告する必要があった。
だから、もたもたしないで、最初から連れて行かなければいけない。
リオンだけ連れて行き、引っ越してからやっぱり心配・・・と
黒ちゃんをまた連れて行くことになったら、申告のし直しになる。

だから電話口で告げた。「連れてきてください」と。

ものの5分で、業者さんは布に包んだ捕獲器ごと黒ちゃんを連れてきた。
そして、布を外して驚いた。

大きい。一瞬タヌキさんじゃないかと思うほどの
もこもこのしっぽ。

とりあえずまだリオンの捕獲があるので、逃げられないように
キャリーバッグに移し、業者さんは出かけて行った。

キャリー越しに見る黒ちゃんは、目がとても大きくて
漆黒を思わせるような毛並みだった。
最初はのどを鳴らしながら威嚇していたけれど
それも30分程度でとりあえず収まっていた。


それから2時間後。
約束の深夜0時になり電話が鳴った。
このチェックでリオンが入っていなかったら、また明日へ持ち越しになる。

入っていてもいなくても、0時には報告が入ることになっていた。

入っていなくても落胆した声を出さないようにしようと思っていた。
明るく、もしもし?と出た私に

「捕まりましたよ!肢のない猫ちゃん!」

そう弾む声で、答えてくれた。


連れてこられたリオンは、私が予想していたよりも小さかったけれど
元気だけはよかった。
もちろん逃げるために、暴れているのだろうけれど
3日食べてないはずだったから、安心した。

とりあえず捕獲器から出さなければと
キャリーの口を捕獲器の出口にくっつけて開けたら
細いリオンは、そのすきまから寝室のほうへ走ってしまった。

カーテンのすそに爪をかけて登り、そこからジャンプして
ベッドに行き、必死で逃げ回ったが
隅に行った隙を狙って、キャリーへ入ってもらった。

仕事を終えた業者さんは、
「よかったなー、これからはここの家の子になるんだよ、もう寒くないんだぞー」と
黒ちゃんとリオンに声をかけ、帰っていった。

その後、荒らされた寝室を片付けていたとき
ベッドシーツにシミを見つける。
リオンの血だった。

着地したとき、傷口があいたのだろうか。

とりあえず、明日。
もう今日は興奮している2匹には、余計な刺激を与えることはしてはいけなかったから
明日、病院へ行って診てもらおう。

寝る前に、それぞれのキャリーの窓から2匹を覗き
とりあえず落ち着いてきたことだけ確認して寝ることにした。

キャリーの置き場が無かったから
2匹がいる部屋は、引越しのダンボールを積み上げ置いてあるダイニングだったけれど
もちろんここには冷たい風は吹かない。
それに捕獲器の中に設置したごはんを2匹とも完食していたから
お腹が空いているということも無い。

もう体を丸めて吹き付ける風に耐えさせなくてもいいんだ、と
警戒している2匹には申し訳なかったが、心の底から安心することが出来た。
そして、もう、私も深夜に自転車を漕いで
しんとした住宅街を走ることも無いんだと
少しだけ、開放された気分になった。
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by lyon-sion | 2007-01-07 01:02 | リオンとの出会い~お迎え迄
こうなったら何にでも縋りたい。

あと3日で今の家を去るし、なにより今現在ごはんをあげられないというのは困る。

また数件便利屋さんなどに電話してみたが
タウンページの情報とはちょっと違う会社もあったりして
貴重なお昼休みの時間に無駄骨を折っていた。

さすがにもう自分自身の力で探すのは限界かと
仕事を終え会社を出たばかりの路上で、チェックしておいた
隣の駅のご夫婦でペットシッターさんをやっているところへ電話をしてみた。

もちろん捕獲をしてもらえるわけではないけれど
有用な情報をもらえないかと思った。

そのシッターさんは、私の現状説明に熱心に耳を傾けてくださった。
捕獲の方法を一緒に考えてくれ、もしそれもだめなら
捕獲器を貸してくれそうなところを当たってくださるという。

時間の迫っている身だったが、こうして一緒に考えてもらえたのが
心底嬉しくて、私の周囲の人間から見れば「変わり者」と取られかねなかったことを
熱心に聞いて考えてくれたのが嬉しかった。

結局、自分で網を使っての捕獲は難しいと判断して
NPOのような所に所属している方が持っている捕獲器を
貸してもらえないか交渉してくださることになりいったん電話を切った。

2時間後、帰宅してもう一度連絡してみたところ
貸すのはOKだけど、日曜まで空いていないとの返事。

それではもう引越しが済んでしまっているので、あきらめるしかなかったけれど
シッターさんをお願いするわけでもなく、探してくださったことに
心から感謝をした。

そして、何も出来なかったから・・・と、良ければ明日の夜
一緒に捕獲を手伝おうかとまで言ってくれた。

どうしても、片肢のリオンが不憫だったので
人に説明するときは、懸命に時間が迫っている、でも助けたい!と
切々と訴えてしまっていた。
だから、そう言ってくださったのだと思う。
だけれど、深夜になるかもしれないこと、その方がもし手伝ってくださったとして
その間のお仕事を止めることなんてもちろん出来ない。

もうその気持ちだをくださっただけでも十分すぎるほどだから
もし、リオンを捕まえ暮らすことが出来て
私たち夫婦が緊急の用事で家を空けるときには
ぜひ、シッターさんとしてお願いさせていただくことを伝えた。
頑張って、必ず捕まえられるよう祈ってますと仰っていただき
電話を切った。


術は見つからなかった。
でも、行き詰まっていた私に、なんとなく力を与えてもらった気がした。


そして。
猫の神様はやっと重い腰をあげてくれたのかもしれない。

一ヶ月ちょっと、リオンのもとに通い
野良猫ちゃんが置かれている現状を教えられた。
寒い冬、食べものも満足にない上
いつニンゲンに何かされるかも知れない恐怖と戦いながら
生きるために耐えている。

私がたかが30分程度、リオンが食べているのを見守っているだけで
体は芯から冷えかじかみ、震えが出たこともあったけれど
この子達は24時間、そんな状況に晒されたままだ。

それを、肌で感じ、クリスマスのために彩られたイルミネーションさえ妬むほどの
暖かさへの羨望は、その場にいて見なければわからないことだった。



次に電話をしたところで、やってみましょうか?という返事をもらうことが出来た。

東京でペット捜索をしている会社だったが、その代表の方の
ご親族がリオンのいるスーパーから車で5分のところに住んでいるという。

ペット捜索は時間のかかることだし、迷子になった土地を調べる所から始める。
でも、リオンのいる場所はその方のよく知っている所だったので、
道にも詳しいし即座に捕獲に入れる。

それに業者だと、先方のスーパーとの交渉も
上手くいきやすいとのことで、私はいつもリオンにあげていたごはんの準備と
フェンスの場所だけ教えればいいとのことだった。

それから、切羽詰りながらも落ち込んで、でも自分を奮い立たせ・・・を
繰り返していた私に、昨日のシッターさんの言葉に加えて
力強い一言をくれる。

「うち(業者さん)ね、今年のペット発見率70%なんですよ。
捕獲器使えるなら90%」

その言葉を聞き、電話を切ってから
まず私がしたのは、ペット用品をネット購入したこと。
キャリーだけは捕獲するときのために買っておいた。
だけど、確証がなかったから、捕まえられた時点でそろえようと思っていた。

でも、思いがけず、「確証」をもらえた。
もちろん残りの10%になってしまうことだってあるかもしれない。
だけど、もうこれに賭けよう、いや絶対そうなる、ならなきゃいけないという思いが湧き
リオンのための猫用品を買うことにした。



翌日の夜19:30に、はるばる都内からわが家まで来てもらい
簡単な打ち合わせをしてすぐに捕獲準備に入った。

私がフェンスの前でカリカリの入ったランチパックをガサガサとリオンに聞こえるように鳴らす。
もう3日食べてないのだから、きっと現れてくれるだろうことを願いながら容器を振った。
その間に、業者さんがスーパーの責任者と話してくれていた。

5分後、業者の方は「私と数度話したマネージャー」ではなく
「店長」と入ったバッチをつけた方と連れ立って現れた。

そして「マネージャー」からの連絡不備で、3日前の看板を出したことや
今までの応対に非礼があったことなどへの謝罪を受けた。

わかってもらえればなんでもいい。
捕まえるために、フェンスの中の私有地へちょっとだけ入れさせてもらえるのなら
今までの私へのことなどどうでもよかった。

こちらからも丁寧にお礼を述べ、後は業者さんがすべて管理し
捕獲作業をしてくれることを確認して、店長さんと私はその場を離れることになった。



業者さんは、踏み板式の捕獲器を設置し
1時間ごとにその親類の家から現場に捕獲器の様子を見に行き
捕まったら連絡をもらうことになっていた。

とりあえず、3日間の契約だったので
初日は深夜12時まで、3回のチェックしてくれるということだった。

私が家に着いたのは20:50ごろ。
そして22:00に電話が鳴った。

逸る気持ちを抑えながら出てみると、ちょっと困ったように話し始めた。
「捕まりました。黒い猫ちゃんなんですが・・・」

「肢、白くないですか?」と聞くと
「肢とお腹が白いです」との返事だった。
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by lyon-sion | 2007-01-05 01:18 | リオンとの出会い~お迎え迄

真夜中の看板

ネ コ ニ エ サ ヲ ア タ エ ル ナ

          ○ ○ ス ー パ ー



いつものように自転車に乗って、リオンにごはんをあげにいった私は
フェンスに貼ってあったダンボールの看板を見て絶句した。

これは、「私への宣告」

そう受け取るしかなかった。

スーパーに挨拶もした。
許可ももらった。

それなのに。

突然の宣告はなぜなのだろう。

リオンが空腹になっても見捨てろ、「見殺しにしろ」 そう言いたいのか。

私は挨拶をしている。

それなのに。

人通りもなくなった22:00の裏通りは、近くのマンションの灯りが
暖かい色で照らされていた。

だけど、カタカナで書かれたこの看板は
冷たくて、私の心に動揺を呼び込んだ。


無視して置いておこうか、それで明日の朝に容器を回収しにくればいいんじゃないのか。

いや、だめだと言われているんだから
もうやっちゃいけないことなんだ。
私の気持ちで置いたとしても、それはまたここに現れるであろうリオンたちを苦しめる結果になる。


来た道を引き返しながら、どうしようかと考えた。
引越しは3日後。
本当は今週末、相方ともう一度頑張るつもりだった。
もしそれで捕まらなかったら、2日置きにでもごはんを持ってくるつもりだった。

だけど、もうそれはしちゃいけない。

リオンがこのまま捕まらなかったらどうなのか。
そんな弱気なことも頭に浮かんだ。


では、なんの為の引越しなのか。

我が家のリクガメたちにとっては、今の住まいで十分だ。
カメさんたちにあげられるスペースは6畳程度だけど
窓の外をさえぎるものがないから、太陽がいっぱいに差し込んでくれる。
この土地なら、自由に遊ばせてやれる自然公園もある。

だけど、リオンをお迎えするから、離れるはずじゃないのか。

だったら、どんなことをしてでもあきらめるわけには行かない。

そう考え、何がなんでもやらなければいけない。
Mustのはず。
そう思って自分を奮い立たせた。


ネットで迷い動物を捜索してくれる会社を探した。
でもヒットするのは便利屋さんばかり。
受付は24時間だったから、電話をしてみた。

だけど返事はつれないものばかり。

東京まで、範囲を広げて探せば
数社あった。

でも、あまりの金額の高さに二の足を踏んだ。

リオンをお迎えしたら、かなりの出費が有る。



近所の動物病院に、連れて行くつもりだったけど
参考までに、検診・血液検査・ワクチンをやったらいくらかかるのか聞いておいた。

カメさんなら初期費用がどのくらいのものかわかるけれど
ネコちゃんではさっぱりだったから。

そして、言われた金額は45,000円だった。

思わず、「は?治療でもないのに?」と聞き返してしまったけれど
動物は自由診療だから仕方ないのかも、と思い直しその場は電話を切った。
ただ、この病院は完全予約制だったから
突如リオンが捕まったら、即座に連れて行けないので
結局、行けないだろうななんては思っていた・・・



でも、私の期待もむなしく
翌日になっても、結局近隣で捕獲してもらえる所は見つからなかった。
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by lyon-sion | 2007-01-02 01:24 | リオンとの出会い~お迎え迄

私の幸せのモノトーン

リオン、無事捕まえることができました。

とりあえず、もう、この子達に凍える夜は一生ありません。
空腹に耐える時間もきません。

とりあえず、今日はおちつくまでキャリーの中でゆっくりしてもらおうと思います。
警戒しながらも、私達の顔は覚えていたようで
キャリーの中からこちらをじっと観察しています。


キャリーへ移すとき、逃げて寝室のベッドの上を走りました。
シーツに血がついていました。
傷は、まだ固まっていなかったようです。

明日病院へ連れて行きます。

また詳しく書きます。

毎日、ほぼ同じ人数の方々が
見に来てくださっていますが
見守ってくださってありがとうございました。

取り急ぎ、ご報告まで。



・・・これからは、少しずつ幸せを一緒に作っていく
ブログを書いていけたらと思っています。
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by lyon-sion | 2006-12-14 01:16 | リオンとの出会い~お迎え迄

ネコニエサヲアタエルナ

ネ コ ニ エ サ ヲ ア タ エ ル ナ


そう宣告があった。

追い詰められた。

だから私は、最後の賭けに出る。



猫の神様、
たがが1ヵ月半、毎夜ごはんを置きに行き
それを私自身、「つらい」と感じたことを許してほしい。

寒かった。
仕事で疲れてた。
だるくて仕方なかった。
だから、持っていく時間がまちまちになってリオンに待ちぼうけもさせた。

だけど、聞き届けてほしい。

リオンと一緒に暮らしたい。

幸せに出来るとは断言できない。
だけど絶対不幸にはしないから
一緒に暮らしたい。

どうか、私の腕の中から
リオンがすり抜けていきませんように。

片肢の私の白い猫を
必ず抱き上げられますように。
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by lyon-sion | 2006-12-13 01:31 | リオンとの出会い~お迎え迄

子猫

クロ猫ちゃんを見送り、もしかしてリオンがまだいるのではと
相方は周囲を探しにいった。

私は私で、クロ猫ちゃんが戻ってくるかとその場で待ちつづけた。

15分ほど探し、リオンはもう寝床に戻ったようだから帰ろうということになった。

引越しまでの間、休日は次の土日の2日間だけ。
それがラストチャンスかもしれない。

2人で自転車を押しながら来た道を戻りながら
ふとこんなことを相方が言う。

「近くに子猫いたよ。茶トラの。ごはん探してたんだろうな、すぐ逃げちゃったけど」



リオンは白いネコだから、ぱっと見、成猫に見えるけれど
近くで見るとこじんまりというか、ちっちゃく感じる。

もちろん、満足にごはんを食べてなかっただろうし
私がごはんを持って行くようになって、1ヶ月が過ぎたけれど
脂肪が増えたようにも感じられない。
今の寒さを我慢できる程度しか、まだついてないんだろう。

リオンでそうなのだから
子猫は本当に小さいようだ。
そんな子が、やっぱりリオンと同じように、空腹と寒さに耐えているのか。

いや、リオンはまだいいかもしれない。
毎日ごはんを食べている分、違うと思う。
だけど、そのチビ猫はちゃんと食べることが出来ているんだろうか。



最近、私は下を向いて歩くようになった。
いや、正確には、家と家の間とか、倉庫の下とかを見ながら歩いている。

凍えている子がいるんじゃないか。
リオンを見てから、いつも思うようになった。

ニンゲンがいるから出てこれない。
だから、隙間でじっと身を潜めている。
あの子達も同じだった。

ネコにはテリトリーというものが明確にあると知ったので
同じ行動範囲にいるリオンとクロネコちゃんと茶トラの子猫は
一緒に行動することもあるのだろう。


相方がまた口を開いた。

「3匹?(笑)」


相方はネコと暮らした経験がある。
そういう意味では、家ネコさんがどんなものか、私よりも知っている。
その相方が、「3匹?」と聞く。

現実的な話ではないことだけは確かだ。
それにリオンを捕まえるのも苦労している状況で
ニンゲンを警戒している他の2匹が、簡単につかまってくれるとは思えない。


ただ。
リオンがいる場所の近くの住宅街の庭に、色とりどりのクリスマスイルミネーションが点滅しているのを見て、いつも思うことがある。
私自身も、リオンを待ちながら、体が冷え切っていく中で思う。

その僅かな電気でもいいから、この子達を暖めてもらえないだろうか。

イルミネーションはその住宅街の人しか見ないものだろう。
だから、それがもし無くなっても、別にどうってことはないよね?
だけど、この子達は体を丸め、寒さと戦っている。
明日も生きていかなきゃ、生きたいから、必死に耐えている。
だから・・・と。


自分が、リオンたちのいる場所で
そうしてやれないから、半ば、妬みの気持ちも起こってしまうのかと思った。

だから、家に帰って自分自身が暖房をつけることが
今はとてつもない罪悪感につながる。


こんなことを思っても、これから凍えているネコちゃんを何度も見かけてしまうのだろう。
そのたびに、救ってやることなど、私の力では到底無理な話だ。

だけれど。

やっぱりここで考えが止まる。

もし、子猫を私が連れて帰れないことで、淘汰されてしまう命だったらどうすればいいのか、と ずっと頭の中でぐるぐる回りつづけている。
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by lyon-sion | 2006-12-08 01:53 | リオンとの出会い~お迎え迄