元・野良ちゃんで肢を無くしたリオンとFIPでも元気に頑張ってる局長の日々。


by lyon-sion
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じぶんのもの。

無事、引越しました。

リオンの検診や、捕獲に至るまでのことはちょっと長くなるので
この週末に書こうと思っています。

とりあえず引っ越して4日目の夜。

捕獲以来、排泄は引越しの夜のキャリーの中でおもらしをしただけでした。
そのおもらしした小さい毛布を、ネコトイレの中に置いていたのですが
ずっと排泄はないままでした。

でも、一昨日の夜にちゃんとトイレでおしっこをしてくれた跡がありました。
夕べはうんちもそこでしてくれました。

こんなこと、ネコちゃんと暮らしている方だったら
当たり前のことだとは分っているのですが
ケヅメリクガメさんとしか暮らしたことのない私は、
オシメをさせられるようになる体の大きさになるまで
床にダイレクトに排泄してもらい
それを毎晩のように、エタノール片手に拭いていました。

今思えば、毎日が大掃除なみの日々でした。

ですから、リオンについても
しばらくは、トイレをちゃんと認識するまで
そこらへんで排泄するものだとばっかり思っていました。

それが・・・

1度トイレでしてからは、ちゃんとそこでしてくれる。

もうなんというか、感動、です。

うちは猫砂ではなく、消臭球を網の上に敷いて、おしっこは
その下のペットシーツに流れるタイプのものを使っています。

なので、 排泄物に砂をかけようと
その消臭球をガサガサ勢いよくかけてはくれるのですが
いささか勢いが良すぎるらしく、トイレの周りに散らばるほどです。


でも、これがリオンが最初に覚えた、自分のモノ、なのかもしれません。



【お礼】
コメント、ありがとうございます。
やっとネット環境が整って、ちゃんと読ませていただきました。
リオンを暖かく見守り、また、迎えてくださって本当にありがとうございます。

リオンとの暮らしは、本当にこれから、ですが
少しずつ室内を覚えてもらい、警戒心を解き
くつろげる場所を作って行きたいと思っています。

お返事は、明日、書かせていただきます。
まずは、取り急ぎお礼まで。
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by lyon-sion | 2006-12-22 01:00 | リオンの日々

私の幸せのモノトーン

リオン、無事捕まえることができました。

とりあえず、もう、この子達に凍える夜は一生ありません。
空腹に耐える時間もきません。

とりあえず、今日はおちつくまでキャリーの中でゆっくりしてもらおうと思います。
警戒しながらも、私達の顔は覚えていたようで
キャリーの中からこちらをじっと観察しています。


キャリーへ移すとき、逃げて寝室のベッドの上を走りました。
シーツに血がついていました。
傷は、まだ固まっていなかったようです。

明日病院へ連れて行きます。

また詳しく書きます。

毎日、ほぼ同じ人数の方々が
見に来てくださっていますが
見守ってくださってありがとうございました。

取り急ぎ、ご報告まで。



・・・これからは、少しずつ幸せを一緒に作っていく
ブログを書いていけたらと思っています。
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by lyon-sion | 2006-12-14 01:16 | リオンとの出会い~お迎え迄

ネコニエサヲアタエルナ

ネ コ ニ エ サ ヲ ア タ エ ル ナ


そう宣告があった。

追い詰められた。

だから私は、最後の賭けに出る。



猫の神様、
たがが1ヵ月半、毎夜ごはんを置きに行き
それを私自身、「つらい」と感じたことを許してほしい。

寒かった。
仕事で疲れてた。
だるくて仕方なかった。
だから、持っていく時間がまちまちになってリオンに待ちぼうけもさせた。

だけど、聞き届けてほしい。

リオンと一緒に暮らしたい。

幸せに出来るとは断言できない。
だけど絶対不幸にはしないから
一緒に暮らしたい。

どうか、私の腕の中から
リオンがすり抜けていきませんように。

片肢の私の白い猫を
必ず抱き上げられますように。
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by lyon-sion | 2006-12-13 01:31 | リオンとの出会い~お迎え迄

子猫

クロ猫ちゃんを見送り、もしかしてリオンがまだいるのではと
相方は周囲を探しにいった。

私は私で、クロ猫ちゃんが戻ってくるかとその場で待ちつづけた。

15分ほど探し、リオンはもう寝床に戻ったようだから帰ろうということになった。

引越しまでの間、休日は次の土日の2日間だけ。
それがラストチャンスかもしれない。

2人で自転車を押しながら来た道を戻りながら
ふとこんなことを相方が言う。

「近くに子猫いたよ。茶トラの。ごはん探してたんだろうな、すぐ逃げちゃったけど」



リオンは白いネコだから、ぱっと見、成猫に見えるけれど
近くで見るとこじんまりというか、ちっちゃく感じる。

もちろん、満足にごはんを食べてなかっただろうし
私がごはんを持って行くようになって、1ヶ月が過ぎたけれど
脂肪が増えたようにも感じられない。
今の寒さを我慢できる程度しか、まだついてないんだろう。

リオンでそうなのだから
子猫は本当に小さいようだ。
そんな子が、やっぱりリオンと同じように、空腹と寒さに耐えているのか。

いや、リオンはまだいいかもしれない。
毎日ごはんを食べている分、違うと思う。
だけど、そのチビ猫はちゃんと食べることが出来ているんだろうか。



最近、私は下を向いて歩くようになった。
いや、正確には、家と家の間とか、倉庫の下とかを見ながら歩いている。

凍えている子がいるんじゃないか。
リオンを見てから、いつも思うようになった。

ニンゲンがいるから出てこれない。
だから、隙間でじっと身を潜めている。
あの子達も同じだった。

ネコにはテリトリーというものが明確にあると知ったので
同じ行動範囲にいるリオンとクロネコちゃんと茶トラの子猫は
一緒に行動することもあるのだろう。


相方がまた口を開いた。

「3匹?(笑)」


相方はネコと暮らした経験がある。
そういう意味では、家ネコさんがどんなものか、私よりも知っている。
その相方が、「3匹?」と聞く。

現実的な話ではないことだけは確かだ。
それにリオンを捕まえるのも苦労している状況で
ニンゲンを警戒している他の2匹が、簡単につかまってくれるとは思えない。


ただ。
リオンがいる場所の近くの住宅街の庭に、色とりどりのクリスマスイルミネーションが点滅しているのを見て、いつも思うことがある。
私自身も、リオンを待ちながら、体が冷え切っていく中で思う。

その僅かな電気でもいいから、この子達を暖めてもらえないだろうか。

イルミネーションはその住宅街の人しか見ないものだろう。
だから、それがもし無くなっても、別にどうってことはないよね?
だけど、この子達は体を丸め、寒さと戦っている。
明日も生きていかなきゃ、生きたいから、必死に耐えている。
だから・・・と。


自分が、リオンたちのいる場所で
そうしてやれないから、半ば、妬みの気持ちも起こってしまうのかと思った。

だから、家に帰って自分自身が暖房をつけることが
今はとてつもない罪悪感につながる。


こんなことを思っても、これから凍えているネコちゃんを何度も見かけてしまうのだろう。
そのたびに、救ってやることなど、私の力では到底無理な話だ。

だけれど。

やっぱりここで考えが止まる。

もし、子猫を私が連れて帰れないことで、淘汰されてしまう命だったらどうすればいいのか、と ずっと頭の中でぐるぐる回りつづけている。
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by lyon-sion | 2006-12-08 01:53 | リオンとの出会い~お迎え迄

白い靴下をはいたネコ

願いは通じたらしい。

日曜日の18:00、リオンは姿を現してくれた。

会えてよかった。

そう思いながらも、引越しまでの時間がなくなってきたことで
焦る気持ちが膨らんでいく。


今日から新たに持ってきたものがある。
捕獲用の網だ。

100円ショップで売っている、ゴミ捨て場にくるカラスよけのグリーンの網。


この前、不意にリオンを追いかけてしまって
怖い思いをさせたばかりだけど
恐怖心をほぐす時間は、今はもうない。
引っ越してしまったら、もう毎日ごはんを持ってくるなんてできない。
だから、一日でも早く捕まえたい。



リオンがごはんを食べている時にいきなり網をかけてしまおうかと思ったけれど
それはさすがにかわいそうかと、待つことにした。

そこへ----------
不意に黒いネコが道を横切ってきた。

この子が話しに聞いていた、リオンとたまに行動をともにしている黒いネコちゃんらしい。

相方がリオンをいつ捕まえようかと
目の前で対している横で
思わず、「あ、黒ネコちゃん。。。」と声を出してしまった。

その言葉に反応したのか
リオンは所在なげに周りを見て、走り去ってしまった。

そして、その黒ネコちゃんは、リオンが食べていたごはんを見つけたようで
近くまできていた。

もうこうなったら仕方がない。
黒ネコちゃんに早く食べな、と声をかけ
見守ることにした。


そのとき、相方がこう言った。

「トモダチ(黒ネコちゃん)も捕獲?」

一瞬、何のことかと思ったが
リオンと一緒に行動している野良ちゃんを
置いていくのも忍びないと思ったのかもしれない。
もしかしたら、2匹で寄り添って暖を取ることもあるのかもしれない。

1匹も2匹も、ケヅメリクガメを2匹育ててる私にすればなんのことはない。

だってネコは、自分で歩いて食べて排泄してくれるから。
まして、リオンのように障害を持っているわけでもないからなおのことだ。

だから、
「捕まえられたらね」
と答えておいた。


結局、黒ネコちゃんはごはんの近くまでは来たけれど
警戒して、食べないまま去ってしまった。

いなくなってしまっては仕方がないと
一旦、自宅に戻って食事をとり
3時間後にまた行ってみた。

リオンは、18:00の時点であらかたごはんを食べていたから
もうこないはずだ。
その代わり、道路を横断して寝床らしき場所へ向かう
黒ネコちゃんを見かけた。

街灯に照らされた黒い毛に被われたなかで
まるで靴下を履いたように、白い毛の肢が見えた。


ごはんのある場所は、きっと今日で覚えたのだろう。
明日もまた、リオンと同じように
同じ時間に、姿を見せるかもしれない。
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by lyon-sion | 2006-12-03 23:49 | リオンとの出会い~お迎え迄

信頼

気温7℃。

とうとう吐く息が白く舞うようになった。

今日は21:00に仕事から帰ってきた。

最近、リオンは18:00頃に待っているらしい。
近所の人が教えてくれた。

いつもは20:00だったけれど
残業で遅れがちになって、ごはんを持っていけるのが22:00頃になる日が続いた。



「いつもの20:00」
お腹を空かせて、いつものフェンスの場所に、いつもの時間に来てみたけれど
ごはんの入れ物は、まだからっぽ。
あきらめて、少しでもあったかいところへ行こう。



きっと、そうしているのだろう。

だから、22:00にごはんを持っていっても、会えない日が続く。
ココロの拠り所は、翌晩のかっらぽの容器だった。

遅い時間でも、ごはんを置いておけば
翌日、またフェンスの場所に来たときに食べてもらえるはず。
そう信じて、前の晩の容器を片付け
新しい容器に入れたごはんと、わずかばかりでも温かい湯沸しから汲んできた水を置いておく。

近所の人が、
「最近は18:00頃に来ているよ」
そう教えてくれた。

なぜ18:00?

前の晩の20:00に来て、ごはんがなかったから
翌日、お腹がすいてなんとなく来たのが18:00なのかもしれない。
そこには、私が前の晩22:00に置いておいたごはんが残っていた。
だから、この時間にくれば、またごはんがあるかもしれない。
そう考えたのかもしれない。



濡れるのを嫌うのが猫だから
雨の日はごはんはそのまま残っていた。
倉庫の太い配管が、雨よけになってくれる場所が20cmほどあるから
そこへ手を伸ばし、濡れないようにまた新しいごはんを置いておく。
それでも、18:00に待っていたのだろうか。
それともお腹を空かせたまま、雨宿りをしているのだろうか。

日々、気温は下がりつづけていく。
無情にも、その寒さに加え、雨が降る。
そしてその雨は、気温を引きずるようにもっともっと下げていく。

そんな日が2日続いた後、雨もやみ、18:00にいける日ができた。
いつものように自転車であの場所へ向かう。
でも姿はない。
ごはんだけ、取り替えておこうと準備を始めると
視界にリオンが入ってきた。

耳を精一杯そばだてて、私の自転車の音を聞きつけてくれたのかもしれない。

家も決まった。
2週間後には新居へ引越しをする。
肢の怪我の治療や健康チェックの時間を考えると
そろそろリオンを捕まえなくてはいけない・・・・・

いつもより、もっと手前のフェンスぎりぎりのところへ
ごはんを置いてみる。
だめでもともと、ごはん容器の脇で
手にフードを乗せて「おいで」といってみる。

もちろん手からは食べてもらえなかったが
それでも、そのフェンスぎりぎりのごはん容器から食べてくれた。

もし、可能なら、と
容器を持ってみた。
一瞬、リオンは身を引いたけれど
少し時間を空けて、私を観察した後
手にもった容器からごはんを食べてくれた。

夢中で食べるリオンの顔に手首の辺りをくっつけてみた。
ふわふわと柔らかい毛に触れた。
容器は両手で持ったままだったから
手首の内側で触れた感触でしかないけれど
少しだけ、リオンの体温が感じられた。

食べたままでもいい。
ごはんの匂いのほかに、私の匂いも覚えてほしい。
リオンにとって、私は敵ではないことを。

味方なのだから、その心の警戒を緩めてほしい。



ごはんを食べ終わったリオンを見送り、家路についた。
明日の金曜は18:00には行けない事が分っていたから
あさっての土曜に、また18:00に行けば会えると思っていた。

そして金曜日、私はまた22:00過ぎにごはんを置きに行った。
どうせ今日は会えない。明日の土曜にしか会えない。
新しいごはんを置き、スーパーで買い物をして帰るつもりだったけれど
もう一度だけ、覗いてみることにした。

ごはんはそのままだった。
でも、目の前にリオンはいた。
22:00なのに。
また自転車の音を聞きつけてくれたのかもしれない。

とりあえず食べている様子を見ていた。
周りからは、車や電車や、スーパーの通用口の鉄扉の開閉の轟音が鳴り響いていたけれど、いつもよりも夢中で食べていた。

昨日できたから、今日も。
そんな魔が差した。

いつもの場所に置いておいたごはんを
フェンスぎりぎりまで引いてみた。
また、容器から食べてくれるだろうか。
そんな甘い気持ちだった。

驚いたリオンは食べるのをやめ、かくんかくんと体を傾けながら
走り去ってしまった。
私は、そのまま早足で追いかける。

もっと怖がらせることになりそうだったけれど
リオンは私のほうを振り向きながら走るのを追いかけてしまった。
5度目に振り返ってから、車の通る道のほうへ行ってしまった。
その先は、発砲スチロールの寝床らしきものがある場所と
聞いて知っていたが、いつもならスーパーの敷地内を横断して行くのに
私が追いかけたから、車の通る道から行かせてしまった。

とりあえず、その寝床らしきものがあるエリアに入ったことだけ
確認をして、立ち去ることにした。
これ以上、追いかけたら道路に飛び出すかもしれない。



帰り道、後悔の思いしか湧きあがってこなかった。
明日があるのに、なぜ事を急いてしまったのだろう。
明日、また来てくれるだろうか。
もう来てくれないんじゃないのだろうか。

リオンのもとへ行く道で吐いた息の白さよりも
今こうして帰る道での方がもっともっと白くて
もっともっとゆっくり舞い上がるのに気付いた。
また気温は下がっているのだろう。

私はしっかりと着込んで、リオンのもとへ通っているけれど
それでも、帰宅した時は、手足の感覚がないこともある。

いくら密集した毛で覆われているといっても
生身の体で、この寒さに耐えている。

リオンと一緒に見かけたと聞いた、クロ猫ちゃんだって
そうなのだろう。

耐えて耐えて耐えて、わすかな暖かさと
食餌を求めて歩いている。
それを、今日、私は追い詰めてしまったかもしれない。

寒さや空腹に耐えるのだって、人間には厳しくて出来ないことだ。
でも、あの子達はそれが日常。
そのうえ、人間に追われたら、行き場も奪いかねないことになる。
でも、そうさせたのは私だ。


私とリオンをつなぐ「明日」は、まだあるのだろうか。
信用を失いかねないことをした私を許してくれるだろうか。


野良猫を捕獲して、保護しているHPを見てみた。
寒さと空腹に命を奪われた、野良猫の兄弟の話を読んだ。

かわいそうでかわいそうでかわいそうで泣けた。
リオンにも、ほかの野良猫にもそんな思いはさせたくない。

でも、たいした術も力も私は持っていない。
だからせめて、リオンだけは守らせてほしい。
リオンの一生を預からせてほしい。

猫の神様がいるのなら
信頼を取り戻し、私が抱き上げるまで
どうか人間社会から守ってほしい。
ムシのいい話かもしれないが、どうか聞き届けてほしい。

明日をつないでほしい。
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by lyon-sion | 2006-12-01 23:47 | リオンとの出会い~お迎え迄

離れよう。

リオンをお迎えすると決めて、まず取り掛かったことがある。

ペット飼育可能物件への引越し。

今はリクガメを育てているけれど
鳴かない動物は飼育OKだった。
ということは、鳴く猫や犬はNG。

去勢はするつもりだったから、
万一鳴かれてもたいしたことは無いんじゃないかと思ったが
それは私個人の感覚である以上、もう今の家は出ざるを得ない。

私は遠距離通勤をしている都合で、出来ればこれ以上電車の乗車時間は増やしたくない。
ならば、と、今住んでいる町の中で、移転することに決めた。

ネットの沿線住宅検索で日ごろ利用している駅名を入力し
間取りでも広さでもなんでもなく、「ペット可」のチェックを入れて検索すると
わずか10数件のヒットしかなかった。

転勤時期でもないから仕方ないかと思いながらも
試しに「ペット可」のチェックを外して検索をかけてみると
300数十件のResultが並ぶ。

なんて了見の狭い世の中なのか。

そんなことを毒づきながら
それでもペット可の物件を片っ端から問い合わせる。

でも。
不動産からの回答は全滅だった。
犬ならOKだけど猫はダメ。
というものだった。

納得がいかない私は、直接不動産に連絡をし理由を聞くことにした。

「猫は室内を荒らしますから、大家さんが嫌うんです」

それは、犬よりも身軽で高い所にも軽々と飛び乗れるし爪とぎもする。

だけれど、リオンは片肢がない。
高さ80cmあまりのフェンスを飛び越えることももう出来ない。
だから、普通の猫ちゃんとは違うんだということを説明してみたが
返事は芳しいものではなかった。



そうこうしながらも、ごはんをリオンが待っている場所へ
毎日持っていき続けた。
フェンスを乗り越えれば、もうすぐ抱き上げられそうな気もし始めたので
お迎えするなんて決めたはいいけれど
実際にお迎えする家が見つからないのだから
なんとも無責任な話だ。

それから数日後、ネットの賃貸住宅情報がアップデートされていたので
再び検索を試みた。
2つ、ペット可物件が新着として登録されていた。

だめでもともと、もう探さなければリオンをお迎えできない。
すぐに問合せて、翌日の連絡を待った。


仕事中の私の携帯には、昼までに2件の着信が入っていた。
2件とも、夕べ問い合わせた不動産だった。

1件目は、やっぱり猫だからという理由で断られた。
でももう1件は、猫飼育Okとの返事。
内見をすぐにお願いして、電話を切った。

言いようのない安堵感を覚えながら昼食に行き
改めてその物件のアドレスを携帯で見てみた。

広さは申し分ない。
今の住居の1.5倍はある。
だけど・・・家賃も1.5倍だった。
もちろん、家賃を知った上で問合せをしているけれど
ふと我に返ってその金額を眺めてみると、不安もあった。

普通、家賃と言うものは月収の30%までと言われるらしい。
我家は共働きなので、1.5倍になってもなんとか支払っていくことは出来る。

だけど、そうなると貯蓄があんまり出来なくなる。

動物を育てるには、いろいろ弊害がある。
家を間借りしている以上、契約内容に捕われるのは仕方の無いことだ。
だから、文句を言われないよう、マンションでも一戸建てでも
なんでもいいけれど、自己所有にならなければいけない。



迷った気持ちを持ちながらも、休日に内見に向かう。
今の住居から、歩いて10分かからない。
駅までは少し遠くなるが、猫OKなのだからそのくらいの我慢はなんでもない。
メゾネットタイプで、同じような家が5件並んでいる。
中庭も有る。
広さも日当たりも申し分なかった。
猫OKというほかに、うちのリクガメたちを育てる上でもいい部屋だった。


いったん駅まで出てコーヒーショップに入り、慎重に考えた末に、
その物件を借りることにし申し込みも済ませた。

これで問題無くリオンをお迎えできる・・・と思ったのもつかの間で
やっぱり、どこかしら不安を抱えたまま借りる物件というものは
ケチがつくらしい。


夜になって、不動産から連絡がきた。

家賃が間違っていました。

そういわれる。
リオンをお迎えできる安心感のなかで、青天の霹靂、だったと思う。


聞けば、そのメゾネット5件のうち、空室は2件。
私たちが見たほうは、高いほうの家賃の物件だったが
管理会社が物件資料を取り違えていて、安いほうの家賃を提示していた。
大家とも話し合い、このままでは申し訳ないので
5000円だけ家賃を下げるから、その高いほうの部屋を借りることにしてほしい。
狭いほうの部屋は、もう別の人が申込を済ませている・・・


それでは、今の家の家賃の2倍近くなる。
答えを保留したけれど、その後の大家と管理会社の対応も
ひどいものだった。
仲介している不動産には何の罪も無いが
それでは、ただ内見に連れて行ってくれた案内人でしかない。
仲介する以上、そのあたりの交渉はしっかりとやってくれるのかと思ったが
その担当者には、それだけの力量もなかった。

最初は無理をする気でいた。
共働きの強みだと思う。
だけど、大家と管理会社がありえない取り違えをし
仲介の不動産も私からの要求にオロオロするばかりだった。

申し込む前に、まともな対応が出来ない。
家がどんなに良くても、そんな人たちから自分達の住む安息の場を
借り受けるには不安が多すぎた。
結局は破談になった。

また、探さねばならない。
この際、中古マンションを買ってしまおうかと探し、かなりいい物件を見つけた。
広いし日当たりもいい、駅まで15分。築年数も浅い。
これなら、20年ローンで済ませられる。
そう思ったけれど、その中古マンションは居住中で
引渡しは来年3月。
もちろん、そんなに待てないから、あきらめることになった。


もう今の家の近くで探すのはあきらめ
この市を出ることにした。
通勤時間が延びても、もう背に腹は代えられない所まできてしまった。
気温が10度を下回る日が多くなった。
まさか、雪がちらつくころまで
リオンをそのままにはしておけない。

2駅ほど離れたところに、新興住宅地がある。
街並みのいたるところにペット用品屋が並び
ドッグカフェも駅から数分の所に2件もある。

新しい街だからこそなのだろうが
部屋を間借りする身で
古い町では得られない理解を求めることの出来るこの街に
移り住んでみようと言う気持ちになった。

今の市では考えられないほど、あっさりと猫を育ててもいいという家が見つかった。
築年数こそ15年だが、内装はリフォームされていた。
こんなに綺麗な部屋に猫を入れてもいいんですか?との問いに
不動産の担当者はかまいませんと即答してくれた。
家賃も今の家とそう変わらない。
これで安心して貯蓄を続けられる。

やっぱり、不安が付きまとうことには、良い結果と言うものは得られないと
今回の件で思い知った気がする。

でも、これで安心してリオンをお迎えする準備が整った。
部屋探しに1ヶ月も費やしたけれど、なんとかなった。

今住んでいる場所は、小さい頃からの憧れの土地で
移り住んで来た時に、移転連絡をするたび、その住所を書くのが嬉しかった。

だけど、それよりも大事な存在を見つけた。
だから、もう迷いは無い。
離れよう。
いつか、家を買ったら戻って来るかもしれないけれど
リオンのために、今は離れよう。

そして、リオンと私たちを一緒に迎え入れてくれる街に行こう。
きっとそこには、楽しいことがいっぱい待ってるはずだから。
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by lyon-sion | 2006-12-01 01:32 | リオンとの出会い~お迎え迄