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元・野良ちゃんで肢を無くしたリオンとFIPでも元気に頑張ってる局長の日々。


by lyon-sion
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Babys通院メモ20080927~前庭疾患

幸がおかしい。
通院日の2~3日前から、首をかしげるようになった。

斜頚、ではないのか。
そう思って通院したのだが、やっぱりそうだった。

現状は、
 ・食欲は叶・慈よりも食べる
 ・熱などの症状はまったくない
 ・排泄にもまったく変化はなく、至って健康と見受けられる

斜頚というと、ビタミンB欠乏症も原因の一つとして挙げられるのだが、それはかなりの期間に食べられなかった状態なら当てはまるわけで、毎日満腹になるほど食べている幸には当てはまらない。
どんなフードであろうとも、ペットフード工業会の基準に合格しているのであれば
最低限の栄養価は含有されているはずだし、同じものを食べている叶も慈は元気なのがそれを証明している。
ということは、ビタミンB(チアミン)欠乏症の可能性は限りなく低い。

また、内耳・中耳の疾患も可能性はあるけれど、まだチビの幸ではレントゲンで確認できない。
では何だったらわかるのかといえば、CTしかない。
CTは麻酔が必須だ。
だから、仔猫の幸に、それはまだ出来ない。

そして、我が家の環境で一番考えられるのは、FIP発症ということになる。
これが生後半年以上を経過しているのならば、CBC(血液検査)と血清検査でのウィルスチェック、レントゲン撮影と最初の検査をするのだが、幸はまだ生後3か月だ。
獣医師の技術で、うまく血液採取出来たとしても、量も満足にとれず数値は参考値だろうし、なにより花からもらったFIV抗体も擬陽性で出るだろう。
その状況で、コロナウィルス(FcoV)を検出したところで、診断を下せるはずもなく。

神経症状と言えば、FIPではドライタイプになり
局長のように、慢性疾患としてうまく付き合い抱えていける可能性がある。
ただし、生後半年未満の仔猫に限っては、その症例が適用されない。

ではどうするのかといえば、今のところ何もできない。
局長がしていた投薬治療も、幸には出来ない。
弱齢の猫ということで、それは幸の体に負担が大きすぎる。
もちろん、局長だって対症療法でとりあえず凌いだのだから
劇的に何かが起らなければ、手の施しようがない。
また、FIPであろうという想定で動くわけにもいかない。

12月になって血液検査してみるまでは、なんとか乗り切るしかない。
生後半年を超えれば、「突然死」というリスクを格段に減らすことができる。
でも、それは、幸に生後半年まで、幸だけで頑張って闘って生き延びろと言っていることになる。


大人の猫のFIPに関することは、この1年で片っ端から調べた。
獣医医学の臨床事例や、細胞学の文献も殆ど読んだ。
今のかかりつけの獣医は、いわゆる町医者の開業医だが、私が持って行く文献内容で
不安なものがあればある程度つぶしてくれるところから察すると、結構勉強してる人なのだなという感覚がある。
獣医師ひとり、研修医くんひとり、AHTさん2人という体制で
週1の休みでフル稼働しているのだから、学会参加も思う様に出来ないのじゃないかと勝手に想像している。
それでも、わりと新しい文献で読んだ懸念材料をかみ砕いて説明出来るのだから、日進月歩の獣医学についていってる人なのだと思う。
その獣医が、何もできない・・・というよりは、しない方がいい、下手に治療してウィルスを刺激するなと言うのだから、それが出来るまでなんとか幸に耐えてもらうしかない。

FIPの可能性が一番高いという根拠は、頭を左だけに傾けていることの他に
耳周辺を幸がまったく気にしていないことが挙げられる。
これが痛がったり、搔き毟るようならば、迷いなく内耳・中耳の疾患を疑えるのだが、その様子は全くない。
抱き上げて、耳の周辺や頭を撫でても気持ちよさそうにしている。

FIPVが脳の中枢神経に侵入したことを確認するには、MRIするのだけど
これも幸には現実的な話ではない。
(中枢か末梢神経かの判断基準については、また今度)


今後の経過観察については、
 ・食欲が落ちたら、再度診断
 ・眼振や元気が落ちた場合は、見切り発車インターフェロン投与
ということにした。
本来なら、ステロイドが第1選択の投薬治療になるが、やっぱりチビの幸には負担が大きすぎる。
ステロイドで免疫が落ちた時に、自分を支えるだけの体力まで奪いかねない。

幸いなことに、幸は3匹の中でも一番食べている。
いつも空っぽのお皿になるのは幸だけだ。
ふらつきもそれほど酷くはないし、元気はある。
サプリ入りのごはんも、残さずちゃんと食べる。

まずはあと3か月、頑張って乗り越えなきゃ。
幸の名前は「Luck」からつけたもの。
幸には、生涯幸運が付いて回る、そんな思いをこめてつけた。
3匹の中で、一番頼りなげだけど、今では一番一生懸命食べて頑張っている。
そんな幸の努力は、絶対に報われる。
by lyon-sion | 2008-10-06 00:24 | ちびたち通院メモ