Endless
2008年 10月 27日
2週間前のこと。
いつものように、固定客のネコ様4匹+鍵しっぽのとーちゃんにごはんをあげていたら、反対側のテリトリーにいる白黒ちゃんが来た。
見たことはあったけど、警戒心の強いネコさんだったのだけど、珍しくちょこんと座ってこっちを見ていた。
今日はそっちのエサやりさんが来れなかったのかも、と、フードを準備して差し出し
白黒ちゃんが近づきやすいよう、私は下がった。
それを見計らって、白黒ちゃんはフードに近づき・・・
その姿を見て、胃がきゅっと締まった。
歩き方がおかしい。
こんな描写は変かもしれないが、一言で言うなら「長袴(ながばかま)」
刃傷・松の廊下で浅野内匠頭と吉良上野介が着ていたあれを思い出した。
足根関節があり得ない方向に曲がっている。
急いで地域グループさんに電話をし、事情を説明したら
すぐに来てくれるとのこと。
ともかく、明日の朝一で病院に連れて行くために、捕まえようと言うことになった。
でも、いろんな不具合が重なって、保護に至らず。
それから、お昼に白黒ちゃんの様子を私が見て、地域グループさんに知らせ
連日のように捕獲すべく努力をするも捕まらず。
初日はともかく、なぜいつまでも捕まらないかといえば
骨折個所は腫れてはいるものの、かたまり始めていること
それから、白黒ちゃん本猫がその痛みに慣れ始めていて、走って逃げるのだった。
猫は後肢の機能が失せても、大概の事はやってのける。
それは我が家のリオンで知ったことだった。
肢が無いからと言って、ぽてぽて歩くようなことはしない。
五体満足の局長が走るよりよっぽど早い。
この公園は、平日は人通りが多いので、先週の土曜の夜遅くにやってみようかということになり、私も行ってきたが結局失敗した。
その後も保護活動は続けているけれど、捕まらず。
これでは埒が明かないと、毎日猫を保護している地域グループさんよりも
保護数が多いという男性に来てもらうことになった。
仕事が休みの時に来てくれたそうで、夕方に捕獲を開始する前に
白黒ちゃんの追跡をしていた。
白黒ちゃんが公園から消えた時に向かう場所を探り当てつつ
肢の状況もよく観察したそうだ。
その人によれば、もうほぼ断脚決定だという。
確かに骨が固まりつつあるのだから、もう元の状態には戻せないかもしれない。
また、腫れもあるので、酷ければ一部が壊死しかけている可能性もある。
その後、捕まえようとするもまたも失敗。
この公園は、ビルの谷間にあって、逃げ込むところがいっぱいある。
そこにはフェンスもあって、逃げ込まれたらそうそう追いかけることも出来ない。
とにかく、一刻も早く保護して、なんとか片方の断脚だけですませなくてはいけない。
食餌はちゃんと食べてくれるので、今すぐ生死に関わるようなことはないだろうが
今週こそ、なんとか捕まってほしい。
骨折の原因は、言うまでもなく人間による虐待だ。
何かで骨を潰されたのかもしれないらしい。
なぜなんだ、ネコが何をした?と思ったが、地域グループさんの中で
の公園にエサやりに来ている方がこう言った。
公園猫のことは本当にエンドレス。
この方とは、この公園のことでよく連絡を取っているのだが
会話の中心は、もちろんこの公園ネコさんのこと。
だから、今までの経験などを話したことはなかった。
それでも、長年保護やTNRを続けている中で、いろんな事があったのだろうなということは容易に推測できる。
「なぜ」なんて、疑問に思う暇もないほど、外猫さんが直面する危険を見てきたのではないだろうか。
そして、「なぜ」と問いかけてやりたいニンゲンの姿など、直に見ることのできない深夜に虐待は行われる。
得体のしれない相手に向ける憎悪など、するだけ時間の無駄と割り切るしかないのかもしれない。
終わりのないこと、それでも続ける人がいる。
どうか白黒ちゃん、その気持ちに気付いて、早く危険から身を遠ざけてほしい。
by lyon-sion
| 2008-10-27 02:06
| 公園ネコさん